目次
技能実習生雇用で使える助成金の概要
技能実習生や外国人材の雇用に際して、企業が活用できる助成金制度は複数あります。これらを上手に活用することで、受入コストの負担を軽減できます。
| 助成金名 | 主な対象 | 助成額(目安) |
|---|---|---|
| キャリアアップ助成金 | 非正規→正社員転換 | 1人あたり最大80万円 |
| 人材開発支援助成金 | 職業訓練の実施 | 訓練費用の最大75% |
| トライアル雇用助成金 | 試行雇用の実施 | 月額最大4万円(最長3ヶ月) |
| 業務改善助成金 | 設備投資+賃金引上げ | 最大600万円 |
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は、技能実習修了後に特定技能等の在留資格に移行し、正社員として雇用する場合に活用できます。
正社員化コース
- 有期雇用→正規雇用:1人あたり80万円(中小企業の場合)
- 無期雇用→正規雇用:1人あたり40万円(中小企業の場合)
受給条件
- キャリアアップ計画書を事前に作成・提出していること
- 転換後6ヶ月以上継続雇用していること
- 転換前と比較して3%以上の賃金アップがあること
人材開発支援助成金
外国人材に対する職業訓練や日本語教育を実施する場合に活用できます。
人材育成支援コース
- OFF-JT訓練:経費助成率最大75%+賃金助成1時間あたり960円
- 対象:10時間以上の訓練(日本語教育、技能向上研修等)
活用例
- 日本語研修プログラム(ビジネス日本語、JLPT対策等)
- 技能向上のための専門研修
- 安全衛生教育・労働関係法令研修
トライアル雇用助成金
外国人材を試行的に雇用する場合に活用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成額 | 1人あたり月額最大4万円 |
| 助成期間 | 最長3ヶ月 |
| 要件 | ハローワーク等の紹介により雇入れること |
| 対象者 | 就労経験が乏しい方、離職期間が長い方等 |
申請手続きの流れと注意点
一般的な申請の流れ
- 計画書の作成・提出:助成金によっては事前の計画書提出が必須
- 対象施策の実施:正社員化、訓練実施等
- 支給申請書の提出:施策実施後、定められた期限内に申請
- 審査・支給決定:審査に数ヶ月かかることがある
注意点
- 申請期限を1日でも過ぎると受給不可。スケジュール管理を徹底
- 助成金の不正受給は詐欺罪として処罰される可能性あり
- 制度は毎年改正されるため、最新情報を確認すること
助成金活用の成功事例
技能実習2号修了者3名を特定技能1号として正社員化。キャリアアップ助成金と人材開発支援助成金を併用しました。
- キャリアアップ助成金(正社員化コース):80万円×3名=240万円
- 人材開発支援助成金(日本語研修50時間):約45万円
2026年度の助成金制度改正ポイント
2026年度は、外国人材の雇用に関連する助成金制度にいくつかの重要な変更が予定されています。申請を検討している企業は、最新情報を確認しておきましょう。
キャリアアップ助成金の変更点
- 正社員化コースの拡充:技能実習生から特定技能への移行を支援する企業向けに、助成額が最大80万円に引き上げ
- 賃金規定等改定コース:最低賃金引き上げに伴い、賃金を5%以上引き上げた場合の助成額が増額
- 申請期限の明確化:転換日から6ヶ月の賃金支払い後、2ヶ月以内の申請が必須に
人材開発支援助成金の変更点
- 日本語教育への適用拡大:外国人労働者向けの日本語研修が助成対象として明確化
- オンライン研修の要件緩和:eラーニングによる研修も助成対象に(一定の要件あり)
制度の詳細は厚生労働省のウェブサイトや最寄りのハローワークで確認できます。改正内容は年度途中でも変更される場合があるため、申請前に最新情報を確認することをおすすめします。
助成金申請の成功率を上げるコツ
助成金の申請は書類が多く、不備による不支給も少なくありません。以下のポイントを押さえて、申請の成功率を高めましょう。
事前準備が最重要
- 計画書の事前提出:多くの助成金は「計画書の事前提出→実施→支給申請」の流れです。実施後の申請では認められません
- 就業規則の整備:正社員化コースでは、転換制度が就業規則に明記されていることが条件です
- 賃金台帳・出勤簿の整備:日ごとの記録が求められるため、毎月正確に管理しましょう
専門家への相談
社会保険労務士に依頼することで、申請書類の不備を防ぎ、受給額を最大化できます。成功報酬型(受給額の15〜20%程度)で対応する事務所も多いため、初期費用を抑えながら活用できます。
申請時の注意点
- 申請期限(支給対象期間終了後2ヶ月以内)を厳守する
- 添付書類の漏れがないかチェックリストで確認する
- 労働関係法令の違反がないことを事前に確認する(違反があると不支給)
助成金と補助金の違い・併用のポイント
「助成金」と「補助金」は似ていますが、制度として大きな違いがあります。外国人材の雇用では両方を活用できるケースもあるため、違いを理解しておきましょう。
| 比較項目 | 助成金 | 補助金 |
|---|---|---|
| 管轄 | 厚生労働省 | 経済産業省・自治体など |
| 財源 | 雇用保険料 | 国の税金・自治体予算 |
| 審査 | 要件を満たせば原則受給可能 | 審査・採択あり(競争率あり) |
| 申請時期 | 随時(計画書は事前提出) | 公募期間内のみ |
| 返済義務 | なし | なし |
併用のポイント
助成金と補助金は、同じ経費に対して二重に受給することはできませんが、異なる経費であれば併用可能です。例えば、キャリアアップ助成金(正社員化)と自治体の外国人材受入れ補助金(住居支援)を同時に活用するケースがあります。申請前に各制度の併給調整ルールを確認しましょう。
よくある質問
A. 技能実習生自体は「技能実習」の在留資格であるため、一部の助成金は対象外となります。ただし、技能実習修了後に特定技能等へ移行する際には、キャリアアップ助成金等が活用できます。
A. 自社で申請可能ですが、手続きが複雑なため、社会保険労務士に依頼する企業が多いです。初めての申請は専門家のサポートを受けることをおすすめします。
A. はい、要件が異なる助成金であれば併用可能です。ただし、同一の経費に対して複数の助成金を重複受給することはできません。
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