目次
在留カード更新とは?更新が必要なタイミング
在留カードは、日本に中長期在留する外国人に交付される身分証明書です。在留カードには在留期間が設定されており、期間満了前に更新手続きを行う必要があります。
更新手続きは、在留期間の満了日の3ヶ月前から申請可能です。期限を過ぎると不法滞在(オーバーステイ)となり、退去強制の対象になる場合があるため、早めの準備が重要です。
更新が必要な主なケース
- 在留期間の満了:最も一般的な更新理由。在留資格に応じて1年・3年・5年などの期間が設定されています
- 在留資格の変更:転職や活動内容の変更に伴い、在留資格自体を変更する場合
- 記載事項の変更:氏名、国籍、住所などの変更があった場合
- 在留カードの紛失・破損:再交付申請が必要
在留カード更新に必要な書類【共通】
在留資格の種類にかかわらず、在留期間更新許可申請には以下の書類が共通で必要になります。
| 書類名 | 備考 |
|---|---|
| 在留期間更新許可申請書 | 出入国在留管理庁のHPからダウンロード可能 |
| パスポート(旅券) | 原本を提示 |
| 在留カード | 現在有効なもの |
| 写真(4cm×3cm)1枚 | 3ヶ月以内に撮影、正面・無帽・無背景 |
| 手数料納付書 | 許可時に収入印紙4,000円を貼付 |
在留資格別の追加必要書類一覧
共通書類に加えて、在留資格ごとに追加で必要な書類があります。主要な在留資格別にまとめました。
技術・人文知識・国際業務
| 書類 | 発行元 |
|---|---|
| 在職証明書 | 勤務先企業 |
| 住民税の課税証明書・納税証明書 | 市区町村役場 |
| 直近の給与明細(3ヶ月分) | 勤務先企業 |
| 会社の登記事項証明書 | 法務局 |
| 会社の決算書(直近年度) | 勤務先企業 |
特定技能1号
| 書類 | 発行元 |
|---|---|
| 特定技能雇用契約書の写し | 受入企業 |
| 1号特定技能外国人支援計画書 | 受入企業/登録支援機関 |
| 支援実施状況に係る届出書 | 受入企業 |
| 住民税の課税・納税証明書 | 市区町村役場 |
| 健康保険証の写し | ― |
| 給与所得の源泉徴収票 | 勤務先企業 |
家族滞在
| 書類 | 発行元 |
|---|---|
| 扶養者の在留カードの写し | ― |
| 扶養者との身分関係を証する文書 | 戸籍・婚姻証明書等 |
| 扶養者の住民税課税・納税証明書 | 市区町村役場 |
| 扶養者の在職証明書または収入証明 | 勤務先 |
永住者
| 書類 | 発行元 |
|---|---|
| 了解書 | 出入国在留管理庁(窓口で記入) |
| 写真 | 3ヶ月以内撮影 |
申請手続きの流れと所要期間
在留カード更新の手続きは、以下のステップで進みます。
Step 1:必要書類の準備(1〜2週間)
在留資格に応じた書類を準備します。課税証明書や納税証明書は市区町村役場で取得が必要です。会社関連の書類は人事部や総務部に依頼しましょう。
Step 2:入管への申請
管轄の地方出入国在留管理局(入管)の窓口に申請書類一式を提出します。本人が直接出向くのが原則ですが、所属機関の職員による取次申請も可能です。
Step 3:審査期間(2週間〜1ヶ月)
審査期間は在留資格や申請内容によって異なります。技術・人文知識・国際業務で約2週間〜1ヶ月、特定技能で約1〜2ヶ月が目安です。
Step 4:結果通知・新しい在留カード受取
許可の場合、はがきで通知が届きます。入管に出向き、収入印紙4,000円分を貼付した手数料納付書を提出し、新しい在留カードを受け取ります。
在留カード更新の注意点・よくあるミス
更新手続きをスムーズに進めるために、以下の注意点を押さえておきましょう。
1. 期限切れのリスク
在留期間を過ぎて日本に滞在すると不法滞在(オーバーステイ)となります。退去強制の対象となるだけでなく、今後の再入国にも大きな影響を及ぼします。在留カード期限切れの対処法については、期限管理は外国人本人だけでなく、雇用主にも責任があります。
2. 申請中の「特例期間」
在留期間満了日までに更新申請を行った場合、審査中は在留期間満了日から2ヶ月間、引き続き日本に在留できる「特例期間」が適用されます。ただし、この期間中に結果が出ない場合は追加の対応が必要です。
3. 転職した場合の注意
同じ在留資格内での転職であっても、更新時に新しい勤務先の情報を提出する必要があります。また、転職後14日以内に入管への届出(所属機関の変更届出)が必要です。
4. 住所変更の届出
引っ越しをした場合は、14日以内に新住所の市区町村役場で住所変更届を提出する必要があります。在留カードの住所変更を怠ると、在留カードの更新に悪影響を及ぼす場合があります。
5. 書類の有効期限
納税証明書や課税証明書には発行日から3ヶ月以内という有効期限があります。書類を準備してから申請までに時間が空くと、期限切れで再取得が必要になることがあります。
企業の担当者がサポートすべきポイント
外国人社員の在留カード更新は、本人任せにせず企業がサポートすることで、更新忘れや書類不備のリスクを大幅に減らせます。
在留期限の一元管理
社員名簿やHRシステムに在留期限を登録し、期限の3ヶ月前にアラートが出る仕組みを構築しましょう。複数の外国人社員がいる場合、管理台帳での一元管理が効果的です。
必要書類の準備サポート
在職証明書、給与明細、源泉徴収票などの会社発行書類は、速やかに準備しましょう。外国人社員が市区町村役場で取得する書類についても、手続き方法を案内するとスムーズです。
取次申請の活用
企業の担当者が「申請取次者」として届出を行えば、外国人本人が入管に出向く必要がなくなります。業務への影響を最小限に抑えられるため、特に多くの外国人社員を雇用する企業では取次申請の活用をおすすめします。
在留カード更新のオンライン申請方法
2026年現在、在留カード更新の一部手続きがオンライン化され、対象となる申請機関はデジタル申請システムを利用できるようになりました。在留カードのオンライン更新申請について、以下に基本的な流れをご説明します。
オンライン申請の対象者
以下の条件を満たす場合にオンライン申請が可能です。
- 所属機関(企業)が出入国在留管理庁の申請取次者として登録されている
- 在留資格が対象資格である(技術・人文知識・国際業務、特定技能など)
- 申請内容が基準を満たしている
オンライン申請の利点
- 手続きの効率化:紙書類の郵送が不要となり、処理時間が短縮される
- 本人出向の削減:所属機関が代理申請するため、本人が入管に出向く必要がない
- 進捗状況の確認:オンラインシステムで申請状況をリアルタイムで確認できる
- 書類のデジタル化:添付ファイルをPDF形式でアップロード可能
オンライン申請の手続きステップ
Step 1:所属機関で利用申し込み申請機関の総務部や人事部が、最寄りの地方出入国在留管理局にオンライン申請システムの利用届出を行います。
Step 2:書類準備とデジタル化必要書類をPDF形式に変換し、システムにアップロード可能な状態に準備します。
Step 3:オンラインシステムへの入力・送信申請者情報や書類を所定のフォーマットで入力し、システムを通じて提出します。
Step 4:申請状況の確認提出後、システムで受付確認番号が発行され、進捗状況をオンラインで追跡できます。
Step 5:結果通知・新カード受取許可の通知が届いた後、入管に出向いて新しい在留カードを受け取ります。
在留カード更新でよくある不許可事例と対策
在留カード更新が不許可になるケースは複数存在します。以下では代表的な不許可事例と、その対策をご説明します。
1. 給与水準が在留資格の基準を下回る場合
特に「技術・人文知識・国際業務」では、給与が賃金構造基本統計調査に基づく最低水準(概ね月給19万円程度)を下回ると、不許可になる可能性があります。
対策:基本給の引き上げ、賞与の増額、各種手当の追加などで年間給与を増やしましょう。給与明細や源泉徴収票で実績を証明することが重要です。
2. 書類の虚偽記載や不備
申請書類に虚偽の記載がある、または必要な書類が不足していると、不許可や不適切な申請と判断されます。
対策:書類作成時には複数の確認者でチェックし、申請機関の指示に厳密に従いましょう。不明な点は事前に入管に相談することをおすすめします。
3. 法令違反の履歴
交通違反を含む各種法令違反の記録がある場合、在留資格の更新が認められないことがあります。
対策:過去に違反がある場合は、改善状況を示す書類(指導済み証など)の提出が効果的です。
4. 所属機関の変更や雇用契約の曖昧さ
転職後、新しい勤務先の正式な雇用契約が未確定の状態で申請すると、不許可のリスクが高まります。
対策:転職の場合は、新勤務先との雇用契約を確定させた上で、変更届出を提出してから更新申請を行いましょう。
5. 課税情報や納税実績の不足
申告漏れや税務滞納がある場合、更新審査が進まないことがあります。
対策:納税状況を事前に確認し、滞納があれば早期に解決しておきましょう。課税証明書や納税証明書の取得タイミングにも注意が必要です。
2026年の制度変更ポイント
2026年は在留カード更新手続きに関わる重要な制度変更が複数実施されました。以下に主要な変更点をまとめます。
1. オンライン申請システムの拡大
従来は一部の申請機関のみが対象でしたが、2026年からはより多くの企業がオンラインシステムを利用できるようになりました。これにより、手続きの簡素化と処理期間の短縮が実現しています。
2. 書類のデジタル化推進
出入国在留管理庁は、従来の紙ベースの申請から、デジタル化へ積極的にシフトしています。PDF形式の書類アップロード、電子署名の活用など、オンライン環境での手続きが標準化されつつあります。
3. 審査期間の短縮化
デジタル化とシステム化により、審査期間が従来の2週間〜1ヶ月から、平均1〜2週間程度に短縮されています。ただし、補充書類の要求などがあると期間が延長される可能性があります。
4. 在留資格基準の明確化
給与水準や職務内容の基準が、より詳細に文書化されました。これにより、申請前に要件適合性を判断しやすくなっています。2026年度版の「告示基準」を確認することが重要です。
5. 所属機関の責任の強化
企業(所属機関)の申請時の責任が拡大され、虚偽申請や重大な不備があった場合、企業自体が取次資格を失う可能性があります。書類チェック体制の強化が急務です。
6. 特定技能の更新要件の拡充
特定技能外国人の更新要件が拡充され、特に「継続性」や「適応性」の評価がより詳細に行われるようになりました。
よくある質問
A. 在留期間更新許可申請の手数料は4,000円(収入印紙)です。これに加えて、課税証明書や納税証明書の発行手数料(各数百円程度)、写真代(700〜1,000円程度)がかかります。
A. 在留期間満了日の3ヶ月前から申請可能です。審査に2週間〜1ヶ月かかるため、期限の2ヶ月前までの申請をおすすめします。
A. 更新審査中の転職は推奨されません。審査は申請時の情報に基づいて行われるため、転職すると追加書類の提出や再申請が必要になる場合があります。転職を予定している場合は、更新完了後に行うのが安全です。
A. 2026年現在、対象となる在留資格と申請機関に限り、出入国在留管理庁のオンラインシステムで申請が可能です。所属機関(企業)が申請取次者として登録されている必要があり、詳細は最寄りの地方出入国在留管理局にお問い合わせください。
A. 在留資格の基準を満たさない場合(例:給与水準の低下、法令違反の履歴、書類の虚偽記載)などで不許可になることがあります。不許可となった場合は、理由を確認した上で必要な改善を行い、改めて申請することが可能です。
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