家族滞在ビザの条件は?必要書類や不許可事例、注意点も紹介
日本で働く外国人の方にとって家族と一緒に暮らせるかどうかは人生の大きな関心事ですよね。家族滞在ビザを取得するには扶養者の安定した収入や同居の実態など様々な条件をクリアする必要があります。この記事では家族滞在ビザの取得条件から必要書類、不許可になりやすい事例まで詳しく解説していきます。
家族滞在ビザの基本条件

家族滞在ビザを取得するには扶養者と被扶養者の両方が満たすべき条件があります。ここでは7つの重要な条件について詳しく見ていきましょう。
①扶養者の在留資格(スポンサーの条件)
家族を日本に呼ぶためには扶養者本人が適切な在留資格を持っている必要があります。
対象となるのは教授・経営管理・技術人文知識国際業務・留学などの就労系や留学系のビザです。
これらのビザを持っていることが家族滞在ビザ申請の大前提となります。
短期滞在や特定活動などの一部のビザでは家族滞在ビザの対象にならないので注意が必要です。
②法律上の配偶者であること
配偶者を呼ぶ場合は各国の法律に基づいて有効に成立している結婚である必要があります。
内縁関係や事実婚は家族滞在ビザの対象外となるため正式な婚姻関係が求められます。
結婚証明書や戸籍謄本などで法的な婚姻関係を証明できることが条件です。
同性パートナーについては現在の制度では家族滞在ビザの対象とはなっていません。
③子供(実子・養子)の範囲
子供については実子だけでなく養子も家族滞在ビザの対象に含まれます。
ただし原則として扶養されている状態にあることが必要な条件となります。
成人していても経済的に自立していない場合は対象になる可能性があります。
出生証明書や養子縁組の証明書など親子関係を示す公的書類の提出が求められます。
④扶養の意思と実態
単に家族関係があるだけでなく経済的に依存している実態が必要です。
扶養者が被扶養者の生活費を負担する意思と能力があることを証明しなければなりません。
送金記録や生活費の支援実績などが審査の材料となります。
形式的な家族関係だけでは不十分で実質的な扶養関係が求められます。
⑤経済的支弁能力(年収と資産)
日本で家族全員が安定して生活できるだけの継続的な収入があることが重要な条件です。
一般的に夫婦2人で年収240万円以上、夫婦と子供1人で年収300万円以上が目安とされています。
収入が不安定な場合は預金残高証明書などで補足的に資産を示すことも可能です。
留学生の場合は奨学金受給証明書やアルバイト収入も支弁能力の証明に使えます。
⑥同居の原則
家族滞在ビザでは日本国内で同一世帯として共に居住し生活を共にすることが求められます。
単身赴任など正当な理由がない限り別居は認められません。
住民票で同じ住所に登録されていることが基本的な確認事項となります。
賃貸契約書や公共料金の支払い記録なども同居の証明に使われることがあります。
⑦成人に近い子供の審査
18歳以上の子供の場合はなぜ就労ビザではなく家族滞在が必要なのかが厳しく審査されます。
大学や専門学校への進学予定があるなど日本で扶養される合理的な理由が必要です。
単に親と一緒に住みたいという理由だけでは許可されにくい傾向があります。
成人している子供の場合は特に扶養の必要性を丁寧に説明する書類が求められます。
家族滞在ビザの必要書類

家族滞在ビザを申請するには様々な書類を揃える必要があります。ここでは必須書類から家族関係や経済力を証明する書類まで詳しく解説します。
①共通の必須書類
在留資格認定証明書交付申請書または変更更新申請書が基本となる申請書類です。
入管のホームページからダウンロードできるので最新版を使用しましょう。
3ヶ月以内に撮影した4cm×3cmの顔写真を申請書に貼付する必要があります。
扶養者と被扶養者のパスポートおよび在留カードの写しも必ず提出します。
②家族関係を証明する書類
配偶者の場合は結婚証明書または戸籍謄本が必要で発行から3ヶ月以内のものを用意します。
子供の場合は出生証明書など親子関係が明記されている公的書類が求められます。
外国語の書類には必ず翻訳者の署名入りの日本語訳文を添付しなければなりません。
翻訳は専門業者でなくても本人や知人が行ったものでも受理されます。
③扶養者の経済力を証明する書類
在職証明書では現在の勤務先・役職・業務内容が記載されていることが重要です。
住民税の課税証明書と納税証明書で直近1年分の総所得と未納がないことを証明します。
収入が不安定な場合や留学生の場合は預金残高証明書で補足的に資産を示します。
留学生は奨学金受給証明書があれば生活費の支弁能力を示す有力な証拠になります。
具体的な年収目安

家族滞在ビザの審査では扶養者の年収が重要なポイントになります。ここでは家族構成別の具体的な年収目安について説明します。
①夫婦2人で生活する場合
夫婦2人で生活する場合の年収目安は240万円から250万円以上とされています。
月収に換算すると20万円前後が最低ラインと考えられます。
この金額は家賃・食費・光熱費など基本的な生活費をカバーできる水準です。
都市部か地方かによっても生活費が異なるため地域による調整も考慮されます。
②夫婦と子供1人(計3人)の場合
夫婦と子供1人の3人家族では年収300万円以上が目安となります。
扶養人数が増えるごとに1人につき年収40万円から60万円程度の上乗せが必要です。
子供の年齢によって教育費や養育費が変わるため審査でも考慮されます。
乳幼児よりも学齢期の子供の方がより高い年収が求められる傾向にあります。
③夫婦と子供2人(計4人)の場合
夫婦と子供2人の4人家族では年収350万円から360万円以上が目安です。
子供が成長し教育費がかかる年齢の場合はより高い年収が求められる傾向があります。
高校生や大学生など教育費が高額になる年齢では400万円以上が望ましいとされます。
複数の子供がいる場合は将来的な教育費も見越した収入の安定性が重視されます。
④地域による基準の変動
東京や大阪などの都市部は物価や家賃が高いため地方に比べて審査基準が厳しくなります。
都心部では同じ家族構成でも地方より50万円から100万円程度高い年収が求められることもあります。
一方で地方都市や郊外では生活費が安いため基準がやや緩和される傾向があります。
申請先の入国管理局によって地域の実情に応じた判断がなされます。
家族滞在ビザの条件に関する注意点

家族滞在ビザを維持するには取得後も守るべきルールがあります。ここでは特に注意が必要な5つのポイントについて解説します。
①就労制限と資格外活動許可
家族滞在ビザでは原則として就労が認められていません。
資格外活動許可を得れば週28時間以内のアルバイトが可能になります。
1分でも超過すれば更新不許可のリスクがあるため厳密な時間管理が必要です。
複数のアルバイトを掛け持ちする場合は合計時間が28時間を超えないよう注意しましょう。
②扶養者の公的義務の履行
扶養者の税金や社会保険料の未納や滞納は家族のビザ審査に直結します。
住民税・所得税・年金・健康保険などの支払い状況が更新時にチェックされます。
経済的に困難な場合でも分割納付など入管に相談して対応することが大切です。
公的義務を果たしていないと扶養能力がないと判断され不許可になる可能性があります。
③日本での教育(学齢期の子供)
小中学生の不登校は家族滞在の目的に反するとみなされることがあります。
義務教育年齢の子供が学校に通っていない場合は正当な理由が必要です。
病気や特別な事情がある場合は医師の診断書などで説明できるようにしましょう。
子供が教育を受けずアルバイトばかりしている状況は扶養から外れていると判断されます。
④離婚・死別時の在留資格喪失
扶養関係が消滅した時点で家族滞在ビザの根拠がなくなります。
離婚や死別の場合は14日以内に入管に届け出る義務があります。
別のビザへの変更手続きを速やかに行わないと不法滞在になってしまいます。
就労ビザや定住者ビザなど状況に応じた適切なビザへの変更を検討しましょう。
⑤偽装結婚への疑いへの対策
交際期間が短い場合や年齢差が大きい場合は偽装結婚を疑われることがあります。
交際の経緯がわかる写真やSNSのやり取り履歴など補足資料を準備しましょう。
結婚式の写真や両家の家族との交流記録なども有効な証拠になります。
真実の結婚であることを丁寧に説明できる資料を揃えることが許可への近道です。
家族滞在ビザの条件に関するトラブル事例

実際の申請では様々なトラブルで不許可になるケースがあります。ここでは代表的な5つのトラブル事例を紹介します。
①収入不足による不許可
年収が生活保護基準を下回ると判断され日本での生活が困難とみなされるケースがあります。
特に家族人数に対して明らかに収入が足りない場合は高確率で不許可になります。
収入が基準ギリギリの場合は預金残高証明書で補強することが重要です。
転職したばかりで課税証明書の年収が低い場合は現在の給与明細も提出しましょう。
②資格外活動のオーバーワーク
バイトを掛け持ちして合計時間が週28時間を超えるケースが後を絶ちません。
課税証明書から年収を逆算すると週28時間を超えていたことが発覚します。
1つの勤務先では28時間以内でも複数の合計で超過していれば違反です。
オーバーワークが発覚すると更新不許可だけでなく強制退去の可能性もあります。
③扶養者が無職・転職した直後
扶養者が無職になったり転職直後で収入の安定性が証明できないケースがあります。
無職期間がある場合は預金残高や配偶者の収入で補完する必要があります。
転職先の雇用契約書や内定通知書を提出して将来の収入を示すことが大切です。
一時的な収入減であることを説明できれば許可される可能性もあります。
④子供が教育を受けずに働いている
学校に行かずアルバイトばかりしている子供は扶養から外れていると判断されます。
学齢期の子供が就労中心の生活をしている場合は家族滞在の趣旨に反します。
高校生や大学生でも学業がおろそかで就労時間が長すぎる場合は問題視されます。
子供の在学証明書や成績証明書で教育を受けている実態を示すことが重要です。
⑤合理性のない別居生活
正当な理由がない別居は実態がないとみなされビザ取り消しの対象になります。
単身赴任や介護など合理的な理由がある場合は説明資料を準備しましょう。
住民票が別々になっている場合は特に厳しくチェックされます。
同居の実態を示す公共料金の支払い記録や郵便物なども有効な証拠です。
申請手続きの流れ

家族滞在ビザの申請には主に3つの手続き方法があります。ここでは状況に応じた申請方法について説明します。
①COE(在留資格認定証明書)申請
海外から家族を呼ぶ際の基本手続きがCOE申請です。
扶養者が日本の入国管理局でCOEの交付を受けてから家族に郵送します。
家族は母国の日本大使館または領事館でCOEを提示してビザを取得します。
審査期間は通常1ヶ月から3ヶ月程度かかるため余裕を持って申請しましょう。
②在留資格変更許可申請
既に他のビザで日本にいる家族が家族滞在に切り替える場合の手続きです。
留学ビザから家族滞在への変更や短期滞在からの変更などが該当します。
現在の在留期限が切れる前に変更申請を行う必要があります。
変更が許可されるまでは元の在留資格の活動範囲内で行動しなければなりません。
③更新手続きと必要書類の準備
在留期限が切れる3ヶ月前から更新申請が可能になります。
期限が切れる前に扶養者の最新の所得証明を揃えて申請することが大切です。
初回申請時と同様に家族関係証明書や経済力証明書が必要になります。
更新時は過去の在留中の活動状況も審査されるため資格外活動などに注意しましょう。
まとめ
家族滞在ビザの取得には扶養者の十分な経済力と家族関係の証明が最も重要なポイントです。
年収目安は家族構成によって異なりますが夫婦2人で240万円以上、子供が増えるごとに40万円から60万円の上乗せが必要です。
取得後も週28時間以内の就労制限や同居の原則、公的義務の履行など守るべきルールがあり、違反すると更新不許可や在留資格取り消しのリスクがあります。
申請時には家族関係証明書や所得証明書など正確な書類を揃え、不許可事例を参考にしながら慎重に準備を進めましょう。
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