介護技能実習生の夜勤勤務はいつから?要件やスキル、基本ルールを解説
人手不足の現場で「技能実習生を夜勤に入れたい」と考える施設は少なくありません。
しかし、制度上は単なる労働力補填ではなく技能修得が目的です。夜勤を認めるには日本語力や介護スキル、配置基準の遵守、さらに技能実習計画の変更認定が必要となります。
本記事では夜勤に関する条件と注意点を分かりやすく整理しました。
介護技能実習生はいつから夜勤できる?

ここでは介護技能実習生が夜勤に入れる時期について解説します。
夜勤は利用者の安全に直結するため、開始時期や条件を正しく理解することが重要です。制度上の制約や現場での実際の運用を踏まえて整理します。
①要件を満たしていれば1年目からでも夜勤はできる
介護技能実習生は必要な条件を満たしていれば1年目から夜勤に入ることが可能です。
日本語能力や介護スキルが一定水準に達していることが前提であり、現場での指導体制も整っている必要があります。
夜勤は利用者の体調変化に対応する場面が多いため、経験の浅い実習生でも適切なサポートを受けながら参加することで技能習得につながります。
②技能実習生の時間労働は原則想定されていない
技能実習制度は労働力の補充ではなく技能習得を目的としています。
そのため時間外労働や休日労働、深夜労働は合理的な理由がない限り原則として想定されていません。
出入国在留管理庁も「技能実習生の時間外労働等の取扱い」で明示しており、夜勤を行う場合は技能修得の一環として必要性を説明できる体制が求められます。
制度の趣旨を理解した上で慎重に判断することが大切です。
(出典:出国在留管理庁「技能実習生の時間外労働等の取扱い」)
③夜勤開始は施設の判断と計画次第
夜勤に入る時期は施設の運営方針や技能実習計画の内容によって左右されます。
計画に夜勤を含める場合は変更認定が必要であり、雇用契約書や理由書を提出することになります。現場では利用者の安全を最優先に考え、指導者が十分に配置されているかどうかも重要です。
夜勤開始は単なる労働ではなく技能習得の一環であることを明確にすることが求められます。
介護技能実習生が夜勤するための要件

ここでは介護技能実習生が夜勤に入るために必要な要件について解説します。
夜勤は利用者の安全に直結するため、労働法令の遵守や技能習得の目的が明確であることが重要です。施設側の体制や指導環境も含めて整理します。
①労働関係法令を遵守すること
夜勤は午後10時から午前5時までの深夜労働に該当します。
労働基準法では通常賃金の25%以上の割増賃金が必要であり、年齢は原則18歳以上でなければなりません。技能実習生が夜勤を行う場合も同様に法令を守る必要があります。
施設は雇用契約書や労働条件書に深夜労働の扱いを明記し、適切な賃金を支払う体制を整えることが求められます。
②技術や知識を習得する活動の一部として実施すること
技能実習制度は労働力の補充ではなく技能修得を目的としています。
夜勤を行わせる場合は、介護技術や利用者対応の知識を習得する活動の一環であることを明確にする必要があります。単なる人手不足の補填として夜勤を任せることは認められていません。
夜勤を技能修得の場として位置づけることで、制度の趣旨に沿った運用が可能になります。
③技能実習生に適切な指導ができる体制が整っていること
夜勤は利用者の体調変化に迅速に対応する必要があり、経験豊富な職員の指導が不可欠です。
技能実習生が夜勤に入る際には、指導者が同じ勤務帯に配置されていることが条件となります。
施設は教育体制を整え、実習生が安心して技能を習得できる環境を提供することが求められます。指導体制が不十分な場合は夜勤を認めることはできません。
介護技能実習生が夜勤するためのスキル・条件
ここでは介護技能実習生が夜勤に入るために必要なスキルや条件について解説します。
夜勤は利用者の安全に直結するため、語学力や介護技術、配置基準など複数の要素を満たすことが求められます。
①日本語能力試験N3程度の語学力
夜勤では利用者の体調変化や緊急時の対応が必要になるため、一定の日本語力が欠かせません。
日本語能力試験N3程度の語学力があれば、基本的な会話や介護記録の理解が可能です。
利用者や同僚との円滑なコミュニケーションを通じて安全な介護を提供できることが条件となります。
②十分な介護スキル
夜勤は利用者の排泄介助や体位交換など、身体的負担の大きい業務が中心になります。
そのため基本的な介護スキルを十分に習得していることが必要です。
技能実習生は日勤で経験を積み、指導者のもとで夜勤に参加することで安全に業務を行えるようになります。
③配置基準を満たす
介護施設には夜勤時の職員配置基準が定められており、技能実習生を夜勤に入れる場合もこの基準を満たす必要があります。
利用者数に応じた職員数を確保し、技能実習生は補助的な役割として配置されることが多いです。基準を守ることで利用者の安全と実習生の技能習得が両立します。
具体的な配置基準は以下のとおりです。
| 施設種別 | 夜勤時の配置基準 | 備考 |
|---|---|---|
| 特別養護老人ホーム | 入所者30人につき介護職員1人以上 | 利用者数に応じて増員が必要。技能実習生は補助的役割で配置されることが多い |
| 介護老人保健施設 | 入所者100人につき看護職員・介護職員を合わせて3人以上 | 看護師と介護職員の組み合わせで基準を満たす必要あり |
| 有料老人ホーム | 入居者数に応じて最低1人以上の夜勤職員を配置 | 小規模施設でも必ず夜勤職員を置く義務がある |
| グループホーム | 入居者数に応じて最低1人以上の夜勤職員を配置 | 少人数でも夜勤職員の配置が必須 |
(出典:厚生労働省「介護保険施設等の人員配置基準」)
④夜勤は技能実習計画の変更認定
技能実習生を夜勤に従事させる場合は、技能実習計画に夜勤を含める必要があります。
計画に記載がない場合は変更認定を受けなければならず、雇用契約書や雇用条件書の写し、深夜労働が技能修得に必要であることを説明する資料が求められます。
これらの届出は監理団体を通じて出入国在留管理庁へ提出し、認定を受けることで初めて夜勤が認められます。
制度上の手続きを経て夜勤が可能となるため、施設は事前準備を整え、適切な理由付けを行うことが重要です。
介護技能実習生の夜勤勤務に関する注意点
ここでは介護技能実習生が夜勤に従事する際に注意すべき点を解説します。
夜勤は利用者の安全に直結するため、施設側の体制や利用者への配慮が欠かせません。
技能習得の場として適切に運用するためのポイントを整理します。
①夜勤は職員が少なくなる
夜勤は日勤に比べて職員数が少なくなるため、技能実習生に過度な負担がかからないよう配慮が必要です。
経験豊富な職員と一緒に勤務する体制を整え、緊急時の対応がスムーズにできるようにすることが大切です。
②利用者の体調変化に配慮する
夜間は利用者の体調が急変することもあり、観察力や判断力が求められます。
技能実習生は指導者のもとで利用者の変化に気づけるよう訓練を受ける必要があります。
体調変化に迅速に対応できる体制を整えることが重要です。
③人手不足では技能実習生の夜勤は認められない
技能実習制度は労働力の補充ではなく技能修得を目的としています。
そのため人手不足を理由に技能実習生を夜勤に入れることは認められていません。
夜勤は技能習得の一環として合理的な理由がある場合にのみ実施されるべきです。
介護技能実習生の夜勤の基本ルールをチェック
ここでは介護技能実習生が夜勤に従事する際に守るべき基本ルールを整理します。
夜勤は利用者の安全を守るための重要な勤務形態であり、交代制や勤務時間の管理などを正しく理解することが必要です。
①交代制について
夜勤は交代制で運用されることが一般的です。
技能実習生が夜勤に入る場合も、必ず複数の職員が交代で勤務する体制に組み込まれます。
交代制を守ることで過度な負担を避け、利用者への対応を安定させることができます。
②勤務時間の管理
夜勤は午後10時から午前5時までの深夜労働に該当するため、労働時間の管理が重要です。
技能実習生が夜勤に従事する場合も、労働基準法に基づき割増賃金を支払う必要があります。
勤務時間を適切に管理することで、実習生の健康と安全を守ることができます。
③休憩や仮眠の確保
夜勤は長時間に及ぶため、休憩や仮眠を確保することが欠かせません。
技能実習生が夜勤に参加する際も、休憩時間を適切に設定し、体調を維持できるよう配慮する必要があります。
休憩を確保することで利用者への対応も安定し、技能習得の効果も高まります。
介護技能実習生の夜勤に関するよくある質問
ここでは介護技能実習生の夜勤に関して、現場でよく寄せられる疑問をまとめました。制度や運用のポイントを理解することで、安心して夜勤に取り組むことができます。
Q1.介護技能実習生は一人で夜勤勤務できますか?
技能実習生が単独で夜勤に入ることは認められていません。必ず経験豊富な職員と同じ勤務帯に入り、指導を受けながら技能を習得する形になります。
Q2.夜勤に入るための日本語力はどの程度必要ですか?
夜勤では利用者の体調変化に対応するため、基本的な会話力が必須です。日本語能力試験N3程度の語学力があれば、介護記録や緊急時の対応に必要な理解が可能です。
Q3.夜勤に入る前にどのくらいの経験が必要ですか?
日勤で一定期間の経験を積み、基本的な介護スキルを習得していることが条件です。施設によっては半年から1年程度の経験を経て夜勤に参加するケースが多いです。
Q4.夜勤に従事する場合の賃金はどうなりますか?
夜勤は労働基準法で定められた深夜労働に該当します。通常の賃金に加えて25%以上の割増賃金が支払われる必要があります。
Q5.人手不足を理由に夜勤を任せることはできますか?
技能実習制度は労働力の補充ではなく技能修得を目的としています。人手不足を理由に夜勤を任せることは認められていません。合理的な技能修得の理由が必要です。
まとめ
介護技能実習生の夜勤は要件を満たせば1年目から可能ですが、技能修得を目的とした合理的な理由が必要です。
労働基準法に基づく深夜労働の割増賃金や年齢制限を守り、技能実習計画に夜勤を含めるための変更認定を受けることが欠かせません。
日本語力や介護スキルを備え、配置基準を満たした上で指導者と共に勤務することが条件です。
人手不足の補填ではなく技能習得の一環として夜勤を位置づけることが重要です。
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